どうか私に何も奪わせないでと願いながら、私自身は容易に奪わせている|水流苑まち(つるぞの・まち)|note
深い悲しみを抱えながら、それを陽に転じていこうともがいている人たちに強く惹かれる。 あまりにもうつくしすぎて、自分だけを満たすために生きている私なぞは、軽い気持ちで触れてはいけないような気持ちになる。奪ってしまうのではないかと、怖くなる。 それでも触れてみたくて、どうか私に何も奪わせないでと願いながら手を伸ばす。 私に何も奪わせないでくれる人は好き。安心して甘えることができるから。自分の欲望は何だって叶えてあげたいけど、相手が心から与えたいと思ってくれたものでなければ嫌だ。 そんなことを言っている私自身は、容易に人に奪わせている気がする。自分の不快感や違和感に鈍いのだ。
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